声優になるには学歴が必要?どんなことを勉強しておくべき?
声優に興味がある人の中には「声優になるには、学歴が必要なのかな?」「大学に進学しなくても、声優としてデビューできるのかな?」と疑問に感じている人がいるかもしれません。今回は声優には学歴が必要なのか、勉強しておくべきことと一緒に解説します。
声優に学歴は必要あるのか
結論から述べると、声優として働くために学歴は必要ありません。声優に必要なスキルさえあれば、学歴関係なく働けます。ただし、現在声優とて活躍している人たちの中には、すでに声優の仕事をしながら、あえて大学に進学した人がいるのも事実です。大学に進学することによる、メリット・デメリットは次のようになっています。
■声優を目指す際に、大学へ進学するメリット
声優として働くためには「役に合った声の出し方だけ勉強すればよい」と考えている人がいるかもしれません。しかし、実際には声の出し方だけでは声優として働けないでしょう。よりリアルな役を演じるためには、それぞれの役が抱える状況や考えていることを理解する必要があります。
さまざまな状況や思考を理解するために欠かせないのが、人生経験です。実生活の中で経験したこと、感じたことが、役の理解に役立ちます。大学へ進学すると、大学以外にはない、貴重な経験がたくさんできるでしょう。勉強だけでなく、仲間との出会いや交流、ケンカ、別れなど、大学時代にしかできない体験ができるはずです。
■声優を目指す際に、大学へ進学するデメリット
大学へ進学するメリットがある一方で、デメリットもあるので注意してください。最も大きなデメリットが、声優の勉強をする時間が確保しにくいことです。大学に通いながら声優の勉強をする場合、大学の演劇部へ入ったり、授業の合間をぬって声優のレッスンを受けたりすることになるでしょう。しかし、大学に通いながら声優の勉強をするのは大変です。どちらも中途半端に終わってしまう可能性も考えられます。
声優に必要な能力・スキルは?
声優に必要な能力やスキルは、次の通りです。
■発声・発音のスキル
まずは発声や発音のスキルです。声優には声のボリュームが求められます。呼吸法や姿勢、発声方法の練習などを通して、全身を使って声を出せるようになるでしょう。また、常に聞き取りやすい声で話すスキルも必要です。
■演技力・表現力
声だけで表現をする声優にとって、演技力と表現力も欠かせません。アニメのキャラクターや、海外映画の登場人物の心情をくみとり、場面や状況に合わせて演技・表現することが求められます。同じ言葉でも気持ちの込め方や話し方、話すテンポを変えることで、視聴者側の受け取り方がガラッと変わります。
■国語力・読解力
3つ目は国語力と読解力です。声優は事前に渡される台本の内容を覚えて、割り当てられたセリフを話します。しかし、ときには台本の内容が急に変わったり、本番直前に台本が渡されたりすることもあるでしょう。文章を読んだり、文章の内容を正しく理解したりする能力がないと、イレギュラーな事態にすぐ対応できません。
■柔軟性
柔軟性も大切な能力・スキルの一つです。自分なりに考えて役を演じたとしても、監督やディレクターからNGが出されるかもしれません。また、当初のイメージとは違った演出の指示を受けることもあるでしょう。その場その場の状況や指示に合わせて、柔軟に対応できる力が必要です。
■コミュニケーション力
最後はコミュニケーション力です。収録する現場には声優を始め、たくさんのスタッフが集まります。さまざまな人たちと円滑にコミュニケーションを取ることで、より優れた作品が仕上がります。「常に笑顔で接する」「あいさつやお礼を、きちんと述べる」「相手の気持ちを考えた言動を心がける」など、高いコミュニケーション力が求められるでしょう。
個性を磨いて学ぶ姿勢を忘れないことが大事!
声優学校や養成所へ入ると「個性が大切」といわれることも少なくありません。声だけで演出する職業だからこそ、他の人には見られない自分だけの個性が必要です。声優にとっての個性とは主に「声質」「読み方のクセ」「自分の声質に合ったキャラクターを演じられるか」などがあてはまります。
個性を伸ばすことで「〇〇さんだから、声優として使いたい」と思ってもらえる可能性が高まるでしょう。常に学ぶ姿勢を保ち続け、自分だけの個性を見つけることが大切です。
声優として活動するために、学歴は必要ありません。一般的には発声・発音のスキル、演技力・表現力、国語力・読解力などが重要です。しかし、よりキャラクターの心情に沿った表現をするためには、人生経験を重ねることが求められます。大学進学は必須ではないものの、大学時代にしか経験できないことは、声優にとって大きな糧となるでしょう。「大学に通いながら、声優のレッスンを受ける」「大学には通わず、声優の専門学校でしっかり勉強する」など、決まった方法はありません。それぞれの状況や考え方などに沿って、ベストな方法を選んでいくことが大切です。