東京の声優養成所に通うと実感するベテラン声優と練習生の違い
アニメの花形といえる声優は、今ではアイドル並みに人気があります。声優になるためには声優養成所で基礎学習をしてから必要なスキルを身に付ける必要があり、その道のりは非常に長いものです。ここでは東京の声優養成所を参考にし、練習生として学ばれている方々の声を参考にしながらベテラン声優と練習生の違いを見ていきます。
東京の声優養成所の特徴と在籍期間について
声優養成所は2020年8月現在、全国に計280件あります。そのうち東京には計45件あるので全国総数の半分が都内に集中しているというわけです。これだけの多い件数で養成所がある理由として挙げられるのは、映像制作会社や収録スタジオ・テレビ局等が東京にあるためであり、声優を育てるのにはよい立地条件であるといえるからです。
各声優養成所の公式WEBサイトを見ると、在籍している講師陣は現在も第一線で活躍しているベテラン声優が多く、実際に練習生の指導に当たられているのが特徴です。練習生の口コミやブログに目を通すと「学びながらプロの意気込みを実感した」「熱心な指導をしている」といった高い評価を下されていることがわかります。
東京では大半の養成所が2年ないし3年間の在籍期間となっており、卒業後の進路相談も受け付けています。卒業という目的地を設けることで、限られた期間内にしっかりと学習してスキルを身に付けられるようにしているのが、東京の声優養成所の特徴です。
実施されているカリキュラムの種類とは?
東京の声優養成所で実施されているカリキュラムは「朗読」「読み合わせ」「ボイストレーニング」となっています。1年次では全練習生が同じクラスになって基礎学習を受けることになりますが、2年次からは少人数のクラス分けがなされて各専任の講師によるハイレベルな指導を受けるのが特徴です。
朗読はテキストに記されている文章をただ読むのではなく、喜怒哀楽を込めるのがポイントです。演技力も必要となり、声優として担当する役柄の心情をしっかりと把握できるのかが腕の見せ所といえるでしょう。読み合わせは複数人がそれぞれの役になりきって、同時に1つの場面を作り上げる練習です。
アフレコ実習とも称されている養成所がありますが、現場の空気を感じ取れる声優養成所ならではの学習です。ボイストレーニングは、練習生はもちろんのこと、ベテラン声優も欠かすことができないものです。腹式呼吸でお腹の底から声を出す訓練であり、喉を痛めないようにするには、このボイストレーニングが非常に重要です。
練習生が語る、ベテラン声優との違いとは!?
現在、東京の声優養成所に在籍されている方は2020年7月時点で2,000名以上にものぼります。インターネット上のSNSを見ると、練習生として声優になるという夢に向かって歩みを進めている方達のコメントを目にすることが可能です。
そのコメントには練習生とベテラン声優の大きな違いに触れられている方が多く「スイッチの切り替えがすごい」「遠くまで響く声をしている」と挙げられていることがわかります。ベテラン声優は既に長いキャリアを積まれている方々で、実際に数多くの作品に携わっているほどの実力の持ち主です。
スイッチの切り替えとは仕事とプライベートの切り替えのことを指しており、普段は小さな声であっても仕事の時は声優らしい大きな声を発するということを指します。練習生だとまだスイッチをどこで切り替えたらいいのか分からず、普段から大きな声を出すことに意識を集中しがちです。
遠くまで響く声というのは、声量があり滑舌がよいということを意味します。ハッキリと聞き取れる声だからこそ、周りに響き渡るように聞こえるというわけです。練習生とベテラン声優の違いは経験した現場の違いであり、練習生でもキャリアを重ねれば自然とこれらのスキルは身に付きます。
以上、東京の声優養成所の主な概要と練習生とベテラン声優の違いについてでした。今はベテラン声優といわれる方々であっても、必ず新人だった頃はあります。その当時は持ち合わせていなかったスキルでも、数多くの現場を経験して身に付けたものです。練習生も必ず経験を積むことで、さまざまなスキルを身に付けられることでしょう。