東京の声優養成所に通う前に気になる「声優の下積み」について
東京の声優養成所はあくまでも声優になるための入り口であって、卒業後に声優になれたとしても主役や準主役のような目立つ役を貰えるのはほんの一握りで、多くの人は厳しい下積みを経験しなければいけません。
なぜそのような状況になっているのか、またどんなことをするのかなど「声優の下積み」について見ていきましょう。
声優は過酷な競争を勝ち抜かなければいけない
魅力的なキャラクターに声を吹き込む声優は、今や多くの人が憧れる職業です。90年代に入った頃から歌やラジオといった仕事をこなすようになり、若手の声優はアイドルのような存在になっています。ですから東京の声優養成所には、いろいろな人が集まってくるわけですが、そこで勉強をしてプロになったとしても安定した生活が待っているわけではありません。
なぜならば、アニメやゲームの仕事に対して、新人声優の数があまりにも増えすぎてしまったために、めったに仕事をもらえないことが当たり前となっているからです。数少ない仕事を、同じような境遇のライバルと競い合って勝ち取る必要があります。
そんな厳しい世界ですから、一人前と自他ともに認めるくらいになるまで頑張るのが下積み時代です。よほどの運に恵まれない限り、この下積み時代を何年も頑張っていかなければいけません。
今、アニメやゲームで活躍している人気声優も、この下積み時代を経て成功をしています。声優だけの稼ぎでは生活が厳しいため、他の仕事と掛け持ちをするのが定番です。色々と辛いことも多いですが、その状況を耐えるのが業界で生き残っていくための唯一の道です。
下積み時代の声優がよくやる仕事
下積み時代の声優は、仕事がなくギャラも安いのでアルバイトをすることが当たり前とされていますが、どんな仕事をすることが多いのかと言うと時間に融通が利く仕事や夜間の仕事です。というのも声優がアニメやゲームの収録をするのは、基本的に昼前から夜にかけてですが、レギュラーでもないといつ仕事が入るかわかりません。そのため突然に休んでも問題がない仕事や、収録のない夜間の仕事を選ぶことになります。
時間に融通が利く仕事としては、代表的なのがコールセンターの仕事です。コールセンターの仕事は短時間のシフトでも入れますし、メーカーのサポート対応などをするのは役者としてのスキルが活かせます。時給も高いのでそれなりの稼ぎにもなって生活が安定します。
夜間の仕事ではコンビニや荷物の仕分けなどの仕事をしている人が多いです。特別なスキルが無くても働けますし、夜間は手当が付きますから昼間に働くよりも稼ぎやすいです。
どちらのタイプの仕事も、精神的・体力的な負担はかかりますが、収入はそれなりに良いので生活が安定しやすく、それで演技の勉強に力を注げば一流の声優になれるチャンスがでてきます。
下積み時代のモチベーションを維持する方法
東京の声優養成所を卒業した後に下積み時代を頑張っているときにはお金のために仕事を掛け持ちするのがよくあることですが、その生活を続けていくとこのまま声優を続けていいのかと迷いが生まれます。いつになったら一人前の声優として仕事ができるかわかりませんし、早めに転職をしてしまったほうが生活も心も楽になれます。
それでも、諦めずに声優であり続けるために、モチベーションを維持するためにはどうすればいいのかというと、今までやった仕事でもらったファンレターやコメントを見て、自分がなぜ声優になりたいのかを再確認すると良いでしょう。下積みで迷いが生まれているのは、自分が何も出来ていないという焦りが原因なので、これまでの仕事を見直すことで、自分は着実に前に進んでいると思えます。
最後に、焦りは余裕がないということですから、思い切って声優も掛け持ちしている仕事も休んで、旅行に行ってみるのも良いでしょう。気分をリフレッシュさせれば、ネガティブな気持ちも消え去ります。
厳しい競争を勝ち抜かなければいけない声優にとって、下積み時代は通過するべき儀式と言えます。そこで生活をしていくためには、コンビニやコールセンターなど声優と掛け持ちをしやすい仕事を見つけ頑張っていかなければいけません。
そういった生活では声優の道を続けるべきか迷うこともあるでしょうが、今までの仕事を見直したり、リフレッシュをしてモチベーションを維持できれば下積みから抜け出せる可能性があります。