地方の学生が土日に東京の声優養成所に通うことは可能?

公開日:2019/10/15  最終更新日:2020/01/14

声優と言えば今や憧れの職業の1つであり、声優になるための訓練や就職サポートなどが受けられる声優養成所はとても人気です。中でも東京の養成所は制作現場に近いこともあって注目されています。ここでは、地方の学生が東京の声優養成所に通うことは可能かどうかを考えるとともに、通学する場合の注意点などについて紹介していきます。

人と情報が集まる東京の養成所は魅力的

声優養成所は全国各地に開講されていますが、やはり人気が高いのは東京の養成所です。東京には放送局やアニメ制作会社などがたくさん集まっており、番組づくりや声優オーディションに関する最新情報に触れる機会が豊富にあります。

また、東京の養成所には制作会社のスタッフや現役の声優が講師を務めているケースも多いので、そうした人たちのクラスを受講することがコネクションづくりにも役立ちます。 となると、やはり夢の実現のためには上京して東京の養成所に入るのが早道なのではないか、とは多くの地方在住者の思うところです。

ただ、必ずしもそうとばかりは言えません。というのも、一般に声優養成所のクラスというのは開催が週に2回あるいは3回程度というのケースが多く、移動の手間はあるものの遠方から通うことも不可能ではないからです。

特に東京の養成所の中には週1回、土曜日あるいは日曜日だけ開講しているクラスも少なくありません。こうしたクラスを受講すれば、地方在住のまま通学することも十分可能です。

受講のための資金計画は慎重な検討が必要

土日開講される声優養成クラスの多くは、働きながら夢を叶えたい人たちの受講を想定しています。しかし年齢や職業に制限が設けられているところは少ないので、たとえば地方の大学生が平日は地元の学校で学び、土日だけ東京で声優の勉強をすることもできます。

ただ、学生の場合は注意すべき点が1つあります。それは、費用の負担です。働きながら学ぶ人は自らの手で受講料や往復の交通費を稼ぐことができますが、学生の場合はそういうわけにはいきません。アルバイトをするにしても、平日に加えて土日も勉強のために使うとなると、働く時間を確保するのもなかなか大変です。

そのため、地方から東京の養成所に通う時は、受講料や電車代、あるいは飛行機代などが年間でいくらかかるかを事前に計算し、その費用をどうやって捻出するかをきちんと考えてから入所手続きを進める必要があります。親が援助してくれるというのであればそれで構いませんが、そうでなければまずはアルバイトに集中して資金を貯めてから入所を検討しても決して遅くはありません。

レッスン内容は平日と異なることが多いがデメリットとは言えない

もう1つ注意しておかなければならないのは、平日クラスと土日クラスをとにも開講している養成所の場合、両者のカリキュラムが必ずしも同一とは限らないということです。

これは声優プロダクションに併設されている養成所などによく見られる傾向ですが、発声法や朗読のレッスンなどの実践的な授業の他に、平日クラスでは表現力の幅を広げるために身体を使った演技のレッスンなどが設けられていることがあります。しかし土日クラスでは、こうした付随的なレッスンは行われていないところが多数を占めます。

ただ、このことがただちに夢の実現に当たって不利になるということではありません。声優の仕事はあくまでも実力主義が基本ですから、自主努力によってレッスンの足りない部分を補うことは十分にできます。そして、実際の制作現場に近い人たちから直接教えを受けられるというメリットは、レッスン時間が十分でないという点を差し引いてもなお余りある魅力を持っています。

 

遠距離通学によってレッスンを続けるのは経済的にも肉体的にも大変ですが、声優になる夢を叶えたいという強いモチベーションがあれば乗り越えることも十分可能です。無事にレッスンを修了した時は、その苦労の経験が夢へと向かうための力となってくれます。

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